■エッセイ25…2005年4月2日付長崎新聞「うず潮」掲載

| 「月の魅力」 ヤマサキユズル 3月初め東京南青山での個展開催で上京しました。飛行機の窓からもお月様が見えました。レセプションもあり、30名ほどの参加者の中には月暦の製作者志賀勝さんもいらっしゃいました。志賀さんのお話では3月26日に〈月〉の会・熱海主催で開催される「熱海月映え」という満月イベント、3月27日には名古屋で「月を楽しむ会」の発会式のあと晦日そばの食事会、さらに5月22日には満月イベントもあるそうです。 長崎では4月11日(旧暦三月三日)上巳(じょうし)の節句(桃の節句)を祝って例会を開催します。月の美術館ではこの日までお雛様を飾っています。 〈月〉の会は2002年12月東京で月暦の愛好者で作られたのが始まりで現在大阪、長崎、三重、熱海、名古屋、愛媛と広がっています。月暦が提案する「月を楽しむ 月と親しむ」、ライフスタイルや時間の再考といった目標で各地域独自の活動を展開しています。 東京での二日目、〈月〉の会・東京のTさんが来られて月の話で盛り上がり夜遅くまで語り合いました。月とのかかわりも人それぞれで、学問で出会う人、農業や漁業、林業など仕事で月と出会う人、あるいはアートのイメージの中で月と出会う人、一人ひとり月への想いが違っていて素敵だし、それだけ月の魅力は幅広いという話になりました。今後、各地域の〈月〉の会の連携や音楽や美術などのアーティストによる月の饗宴の夢も話題になりました。 なぜ月なのか?それは人間の夢や科学的な探求でも、月には尽きない魅力があるからだと思うようになりました。たとえばかぐや姫の伝説や月の模様で伝わるお話、月がどうやってできたか、月の裏側、月が地球や人間に与える影響、月の満ち欠けから暦が生まれたなど興味が尽きません。一番身近な天体なのに夢や謎が多いのも月の魅力です。 Tさんとも月がご縁で出会い、これが本当の「おつきあい」ですねと笑顔で麻布十番のお店をあとにしました。(「月の美術館」館長、長崎市) |