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「月の階段」 ヤマサキユズル
月の美術館を訪れる方から様々なことを学ばせていただいています。
常連のYさんから質問がありました。
「上弦の月なのに弦が下向きに見えるのですが?」というものでした。
半月は弓張り月、弓月と呼ばれます。
弓に見立てた場合にその「弦」にあたる欠け際が上を向く場合を上弦の月(満ちてく半月)、下を向く場合を下弦の月(欠けていく半月)と呼び区別します。
確かに昇って来る月と沈む月では向きが変わりますが、
上弦の月、下弦の月の呼び名は沈む頃に見える月のことをいいます。
ですから月が昇る頃に見ると逆になりますね。
先日、東京のKさんは何度かお電話をいただき作品「月の階段」を見たいと来館されました。
Kさんが「月の階段」にこだわっていることが気になって調べてみました。
僕の作品は想像の月の階段ですが、実はオーストラリアに「月の階段」という自然現象があることが分かりました。
オーストラリアのキンバリーにあるブルームという街で満月の夜に見られる幻想的な自然現象だそうです。
満月と干潮が重なった海に映る月の光がまるで月にかけられた階段のように見えるというのです。
4月から10月の間で満月の頃しかも干潮という条件下で見られるといいます。
その時期ブルームの街のホテルは満杯になるそうです。
行って見たくなりました。
その二日後、初めて来られたUさんからは月を見るとき人によって感じる月の大きさが違っているというお話を伺いました。
Uさんは15cmくらい、娘さんは10cmくらいに感じるそうです。
さっそく自分自身はどのくらいの大きさに見えているのかを考えてみると直径50cmくらいに感じています。ある人は10cm、またある人は20cmぐらいと聞く人毎に確かに認識の違いがあることが判明しました。これまで考えもしなかったとても衝撃的な驚きでした。
何がそんな違いをもたらすのだろう?
…次なる命題の答えを知りたくなってきました。(「月の美術館」館長、長崎市)
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