■エッセイ12…長崎新聞2004年3月7日付「うず潮」掲載

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「続・月暦ライフ」 ヤマサキユズル イスラムの国々では三日月が描かれた国旗が多く見られます。三日月と星の組み合わせはオスマン・トルコ帝国を築いたオスマン・ベイが見たという「三日月と星が空に大きく広がる夢」からきているそうです。その国旗に描かれた三日月を見るとほとんどのお月様の顔が右側を向いています。日本でいう三日月ではなく二十六月になっているのです。 月の美術館では昨年に続き玄関に雛壇飾りをしています。春の行事といえば雛祭り(別名:桃の節句、上巳の節供、重三、草餅の節供)ですね。新暦だと桃の花には早すぎますが、月暦弥生三日は今年だと新暦の4月21日になります。節句は本来節供と書いていました。古代中国での上巳の節供は河での禊(みそぎ)と「曲水の宴」がセットだったようです。中国から伝わったものが奈良〜平安時代に桃の節供として貴族階級に取り入れられ、河での禊の代わりに形代(かたしろ・人形)で体をなで汚れを移し川や海に流す日本独自の形になったようです。流し雛から家飾りになったのが室町時代といわれ、一般に桃の節句が普及し始めるのは江戸時代からになるようです。季節の行事もルーツを知るとまた興味深いものがあります。 月暦では今年は閏月(うるうづき)にあたり一年が十三ヶ月あります。約3年に一度の閏月をどこに入れるかは年によって違っていますが今年は如月(新暦2/20〜3/20)のあとに閏二月(新暦3/21〜4/18)が入ります。ついでに如月(別名:衣更着=きさらぎ)の代表的な由来は寒さが残り更に衣を着る月といわれます。弥生三月は新暦だと4月19日〜5月18日になります。閏月の年は一年が384日前後と長くなります。一年が354日だったり385日だったりと不思議な月暦です。 |